僕はときどき思う。僕はあのとき僕の周回遅れの証拠をつかんだ。それは必要な認識だった。でも僕はあまりの苦しさにそれを投げ捨てた。だから覚えてない。それが真実なんじゃないかって。
だとしたら、とシライシさんが言う。だとしたらどうすんの。死ぬまでごまかす、と彼はこたえた。あれが真実だとしたら、きっとあれが最後のチャンスだったんだ、周回遅れをどうにか取り戻す苦しいけど最後の。でももうそれはとうに失われた。僕はこのまま死ぬまでそれをごまかすしかないんだ。
– 周回遅れの証拠 - 傘をひらいて、空を
Posted on Sunday January 8th